「妄想歌謡劇 上を下へのジレッタ」がとにかく最高だから観てくれ
ねぇ〜!!ジレッタが最高過ぎるしマジでやばいんだけど〜????
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月10日
のっけから語彙力0の自分のツイートから始まる。初めて観劇した時の幕間入ってトイレに並びながらツイートしたやつ。大丈夫??
あとなんでこんなにブログ書くのが遅いんだっていうのも気にしちゃダメ。
ジレッタ夜公演お疲れ様でした…素晴らしかった…
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月10日
いやあの本当にジレッタが性癖どストライク…これはみんな墓を建てるのも納得…
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月10日
またしても語彙力0のツイート。
「妄想歌謡劇 上を下へのジレッタ」を初めて観劇した時のツイートです。5/10、横山さんが36歳になって一番最初の公演が私のジレッタ初観劇でした。
結論からいいます、舞台「妄想歌謡劇 上を下へのジレッタ」はとにかく最高だからみんな観てくれ!!絶対に損はしない!!
ぶっちゃけ、本当のことを言うと不安の方が大きかったのだけれど本当に素晴らしい劇でした。
以下、ネタバレありの感想。
ジレッタ 5/10夜 感想
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月10日
舞台冒頭、横山さんが1人で「全てまやかし 全ては虚構」って夜の輝くネオン街をバックにギラっギラのロングコートを羽織りながら歌うのだけれどバンっ!とその背景が倒れる!そこに現れるのはコンクリの塊という現実!!最高かよ!!もうここであたしはヤられた!!
ジレッタ 5/10夜 感想
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月10日
もう本当にこのド頭の演出であたしはこの舞台は素晴らしいものだと確信した…
職業アイドル(訳:偶像)が自ら「全てまやかし 全てが虚構」と歌ってくれる世界…最高…あたしの性癖…
非常にわかりやすく興奮した…
このジレッタという舞台、"妄想歌謡劇"と銘打ってるだけあって歌が満載なんですけど全ての楽曲が本当に素晴らしい…
演出家 倉持裕さん作詞×作曲家 宮川彬良さん作曲 のタッグが最高でした。
宮川彬良は天才ってはっきりわかんだね。
舞台が始まる前の不安要素はやっぱりどうやったって横山さんの歌唱だったんですよ。でもそんなの杞憂でした!!昔に比べたら格段に良くなってる!!(それでもやっぱり他の役者さんと比べると声量負けしちゃってるけどね…)
観劇を重ねる毎にどんどん安定していく横山さんの歌唱が誇らしい。
こりゃあ関ジャニ∞ニューアルバム「ジャム」も期待しちゃうね!←
主演が超人気ジャニーズアイドル、脇を固める方々も芸能界の第一線で活躍する方ばかりの中で日本の芸能界延いては日本の社会全体をこれでもか!!と言うほど皮肉っている内容。
演出面でも色々と。
ジレッタ 5/10夜 感想
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月10日
『上を下へのジレッタ』という作品そのものが当時の社会を風刺した作品だと聞いていたけど、この舞台でもかなり現代社会を皮肉ってるな…っと。塩釜総理の周りの大臣たちが緑色のスーツを着ているのは確実に百合子グリーンを意識してますよね…
銀粉蝶さん演じる塩釜栄子内閣総理大臣の周りの閣僚たちの緑色の衣装。
これは確実に某東京都知事の選挙戦での"緑"を意識してますよね!政治ネタは「M16 邪道の嘘つき」にて展開されているんですけど、現代日本の政治をとにかく皮肉りまくってます。
私のオススメは国会討論の後ろで爆睡キメてる国会議長と閣僚たちの顔芸です!お願いします!!小林タカ鹿さんの閣僚(向かって右側の短髪)の顔芸が本当に凄いので見てください!!お願いします!!
この舞台を観ていて凄いな、と思ったのが場面転換。
"ジレッタ"という何でもアリの妄想世界と現実世界が入り乱れるなか、まったく違和感無く次々と場面が変わっていく様は正に圧巻。
ジレッタ 5/15夜 感想
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月15日
少し大きめの舞台装置を下手から上手へ、上手から下手へと動かしつつそれに隠れて本来居るべき位置に演者さんが移動したり小道具を持たせたり、本当に舞台上がずっと忙しいよなぁ…ハマケンめっちゃ大変だと思う…
ジレッタ 5/15夜 感想
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月15日
さっきの舞台装置の話の続きなんだけど、装置だけじゃなく演者さんそのものに隠れて移動したり服を変えたり、本当に凄いんだわ…ハマケン本当に大変だよ…凄いよハマケン…
個人的には門前とニセ門前にボコボコにされながら着替えてる山辺が好きです。
違和感の無い場面転換が出来るのは大道具さんや演者さん自身の努力なんですよね…
特に忙しそうなのは浜野謙太さん。実際にジレッタを作り出してジレッタの世界で動き回る山辺音彦は本当に忙しい!オンちゃん大変…
どんな舞台も正面席からの観劇を想定して作られるものだと思うけれど斜めからの立ち見の景色もまた違った視点で観られるのが良いんです…
あとは身も蓋もないですけど安い。とにかく安い。S席定価の半分以下で観劇出来ちゃう立ち見席は本当にオトク…多少、上手か下手のどちらかが見切れてしまうことが多いけれどほぼ問題無いですし!
ジレッタ 5/15夜 感想
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月15日
チエと家で会見を見ようとする門前がソファにチエを誘導するのが最高に興奮した…ソファの背もたれをポンポンしながら「おい、来いよ」って…
ジレッタ 5/16夜 感想
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月16日
1幕ラスト、ドセンに堂々と立つ門前がものすっごい悪い笑みを浮かべてて、「こ、これが門前市郎…」ってなりした…
ジレッタ 5/16夜 感想
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月16日
本日も暗転中に銀粉蝶さんの腰に手を回して下手へ案内する横山裕を確認したよ…ハケ間際には銀粉蝶さんも横山さんの腰に手を回してた…
アレは見る度にはわわっ…(トゥンク)ってなる…
ジレッタ 5/16夜 感想
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月16日
ようやく肉眼で横汁の存在を確認出来たんですけど本当に横山さん汗すごいね…特に1幕…
舞台上に汗垂れてるし黒いスーツや黒いタートルネックだから垂れた汗がめっちゃ分かるんですよね…
あれがありがたき横汁なのかぁ…
ジレッタは全てが最高の舞台だけどやっぱり横山裕による門前市郎がハマり役すぎてしんどい(しんどい)門前市郎という1人の(クソな)男として確実にそこに存在しているとともに横山裕という存在も垣間見える。
横山さんを始め、演者の皆さん全員が手塚治虫大先生作画。こんなに全員ハマるの?っていうくらいハマってる。誰も、何も違和感がない。
物凄くくだらない(褒めてる)下ネタシーンや存在だけでギャグパートと化す(全力で褒めてる)竹中直人さん演じる有木社長のシーン、ぶっ飛んだり転がったりカクカク行進歩きしたりなど、如何にも漫画チックな演技も含め違和感が一切無いのは本当に凄かった。
風刺というか毒気で「うっ…」ってなったりギャグパートでは思いっきり笑ったり、とにかく飽きない楽しい舞台。そしてそれら全てがラストシーンに繋がっていく。
ジレッタ 5/10夜 感想
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月10日
『欲望と妄想にのまれたダークヒーローが破滅していく物語』のラストに相応しい物語の終わり方だよね!!もしかしたらアレもまたジレッタ世界なのかもね…っていう最後が素晴らしい。門前の最期は本当に良かった。これがあの欲望と妄想にのまれたクソ野郎の末路なんだ。
ジレッタ 5/15夜 感想
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月15日
最後、欲望と妄想に飲み込まれた門前が消えていくあの世界の消滅の仕方がとても美しいの…あの世界に飲み込まれ、門前は最後まで腕を伸ばし足掻こうとするけれどあの世界の強い光はどんどん狭まっていき一縷の光となるがそれすらも消えて完全に飲み込まれる門前…最高…
ジレッタ 5/16夜 感想
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月16日
ラスト。山辺がチエと消えていく時に門前は笑っているんですね…門前さん、その笑みは何を思っているの…?諦め…?自重…?呆れ…?
飲み込まれゆく門前は必死に足掻くわけだけど、あの笑みの真相を知りたい…自分の理解力のなさを恨む…
「すべてまやかし すべては虚構」「生まれついての大嘘つき」
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月25日
「俺の専門はフィクションだ。現実の事については何も分からない。」等々、自らを虚構の天才、フィクションの申し子と称す門前市郎が最期に放つ言葉が「現実」なのゾクゾクきませんか…
ジレッタに呑まれるクソ野郎の最後の言葉が現実…
ジレッタのラストシーンは本当に素晴らしいんだよ…バッドエンドではあるのだけれど美しすぎる幕の引き方。あれが門前市郎という、人間の妄想と欲望に呑まれたクソ野郎の最期に相応しい。
— きなこ🎺 (@nakonako_kinako) 2017年5月25日
「現実ー!!」と叫びながら必死に手を伸ばすが呑まれる門前市郎はあまりにも美しい。横山さん最高(結局そこ)
悪役大好き、死ネタ悪堕ちバッドエンド大好き(完全なる私の性癖)な人間として最高すぎる幕の引き方。
公式の紹介からも分かる通り、門前市郎という男はとにかくクソ野郎なんですよね。そもそもの存在が悪。周りが極彩色の中、終始白と黒しか身につけていない異質で孤高の存在が門前市郎という男。(そしてビジュアルが横山裕という美しすぎる存在)そんな男が自ら破滅していく様はあまりにも美しかった。美しすぎたんだ…
そしてそれすらもジレッタという妄想だったのかそれとも現実だったのか、はっきりとは分からせてくれない演出。でもモヤッとはしない。
どこまでがジレッタでどこからは現実なのかはたぶん人それぞれ。ちなみに私は、最後人間の生活感に溢れる音が聞こえてはくるけれどその後にジレッタ世界を体感するための超音波が"ブチッ"と切れて無音になっているので世界はめちゃくちゃになっている説を取ってます。
とにかく「妄想歌謡劇 上を下へのジレッタ」という舞台を観劇することが出来て幸せだった。
横山さんだけでなく、共演者の方々も本当に素敵な方々で幸せすぎるあっという間の2時間40分だった。(以前から存じてはおりましたが馬場徹さんのカッコよさに泡吹いたし小林タカ鹿さんがめちゃくちゃ気になる俳優さんになりました。タカ鹿さんめっちゃ素敵。好き。(ド直球))
大阪公演含めて残りは半分をきったらしい(マジかよ)のだけれど、ジレッタカンパニーの皆さまは最後まで全力で走り抜けて欲しい!!
そして立ち見でも当日券でもなんでもいいから少しでも多くの人がこの素晴らしい舞台の世界を体感して欲しい。
すべてまやかし すべては虚構。
目を開けばそこは望みどおりの虚構の世界なのだから。